苦労しても昇進に結びつかないのでは、やる気のないTOEFL受験生を大量に出すだけである。さらに英語力だけでなく、幹部候補生としての教養や能力も身につけてもらわなければいけない。いままた、TOEFLが一八〇位以下に落ちかねないことが起きつつある。外交官試験の特別扱いの廃止である。外交官試験を特別扱いせず、一般の公務員試験の枠組みに組み込んで行うようになったことに、私は大賛成である。外交官だけが外交をする時代ではないし、ましてや外務省の独占物ではないからだ。しかし、公務員試験の仕組みの抜本的な変更なくして行うことは大愚の行為である。このグローバル化時代に官庁で英語能力が軽視されるとすれば、第二次世界大戦中、敵国語として英語の修得を中止させた日本のひとりよがりを思い起こさずにはいられない。戦争は数年で終わったからよかったようなものだが、公務員試験の仕組みはもっと息の長いタイムスパンで考えるべきものである。