中学までの成績はつねにクラスで上位だったのに、高校に入っていきなり下位に転落してショックを受ける人は少なくないようだ。とくに、公立の中学から県でも上位ランクの進学校に進めば、確率的にいっても八〜九割の人が「転落派」の憂き目にあう。学年で四百人いたとして、トップ二十位以内に入れるのはわずか五パーセントだから、必然的にそうなるわけだ。今まで、自分のことを、まあデキるほうだと思っていたし、親も教師もそのことを認めていた。ところが高校に入ったとたん、これまで経験したことのない「ごく普通」あるいは「並以下」に、あっというまに「転落」してしまう。人によっては天国から地獄にたたき落とされたような気持ちになるかもしれない。公立高校にいた連中に聞くと、高校での成績順位は、一年から三年まで、それほど大きな変動はないということだ。もちろん、急に伸びるやつもいるし、はじめはトップクラスだったのに、ある時期を境にジリジリ順位を下げる例もある。しかし、全体的に見ると、あまり変動しない傾向にある。なぜ優等生は優等生のままでいることが多いのか。なぜ、劣等生が劣等生のままでいる傾向があるのか。その理由を考えることを足がかりに、「大学受験勉強に手がつかない自分」から抜け出すヒントを、この章でさぐっていくことにしよう。