バブル期の建てられたマンションを見ている客

2011-10-20

私の会社でも一〇パーセントの利益は見積りたい。すると、差し引き総額七億七七六〇万円で建てなければならない。これははっきり言ってきつい。たしかに、大工の日当が六万円とか七万円とかいわれたバブル全盛期の頃にくらべたらかなり人件費も下がってはきている。建設資材も国際価格が低迷しているいまは原価安ということもあるが、しかし、この価格はこれ以上建設費を下げられないというぎりぎりの価格である。とはいえ、バブル期の建てられたマンションを見ている客には、そう簡単にグレードを落とすわけにはいかない。だからといって三〇〇〇万円台という価格帯を崩せば売れない、これはわれわれにとっても思案のしどころというわけである。そこでさまざまな知恵をしぼり出すのだが。しかし、考えれば出てくるもので、素人には決してわからないようにコストを下げる方法はいくらでもあるのだ。それでいて建築基準法には違反しない。これは巧妙な手抜きといってもいいが、それでも客は安くマンションを買えたといって喜んでくれるのだからありがたいものである。