問題を複雑にしているのは、「パートタイマー」というのが、労働時間の短さを意味するのではなく、むしろ社内における立場を示すものになってしまっているということである。労働統計において、日本では、パートタイマーという言葉は2つの定義が混在して使われている。国際的な定義である「週あたり労働時間が35時間未満のもの」という定義と、「職場でパートと呼ばれているもの」という定義である。職場でパートと呼ばれている、という定義がなんとも日本らしいところで、ここでは週当たりの労働時間がフルタイムの人々より短いという、言葉の持つ本質の部分がどこかにいってしまっている。
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そのため、フルタイムパートタイマーとか長時間労働パートタイマーという不思議な労働者が出現することになる。実際、非正規労働者のうち、ほんとうにパートタイムの人は1007万人、フルタイムの人は712万人で、週当たり49時間以上働いている長時間労働者も117万人いる(総務省「労働力調査」2008年)。実質的に身分を表すのであれば、そこにある処遇格差を解消するのは容易ではないだろうし、労働者もそれを不平等だと声に出して言いにくい空気があるはずである。