地球にやさしいがこれからの経営テーマ

2011-12-09

トヨタ生産方式は、「必要なときに、必要なものを、必要なだけつくれ」とか「在庫は諸悪の根源」など、あらゆるムダに対して厳しい姿勢で臨むのが特徴と言える。人間は、どちらかというとなるべくなら楽をしたい、つらいことは避けたいと考えるものである。したがって、ちょっと油断をするとすぐにだらけがちになる。技術の腕を磨くより、機械に頼ろうとするのはその現れだろう。あるいは、大量生産の方が、多品種少量生産より安くできると錯覚し、市場を無視して量を追うことに走る。

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それに、コンピューターやロボットを導入した方が工場は一見立派に映る。しかし、それがしばしば企業の原価を高め、競争力を弱めるにもかかわらず、誰も痛みを感じない。同時に、つくり過ぎのムダはまさに資源の浪費であり、環境破壊の元凶となっていることも見落とせない。とくに、新製品開発が活発な業界では、新製品がたちまちのうちに旧製品になり、売れ残った製品はリサイクルもされず産業廃棄物と化す。すでに、原油をはじめとする天然資源は枯渇の一途をたどっている。その点、かつてのトヨタ生産方式は、いかに売れ残りを出さないようにするかを目指したものづくりと言えるわけで、その意味では、いまはやり言葉になっている。地球にやさしいがこれからの経営にとって重要なテーマである。ゼロエミッションを先取りしたものづくりの思想でもあったと評価できよう。いずれにしても、かんばん方式の「かんばん」が、当初はプレスの抜きかすにペンキを塗ったものから始まった、といったことは取るに足らない話とはいえ、これまでほとんど知られていない新事実である。あるいは、かんばん崩しにつながった。